大阪府下水道ボランティア 令和元年度活動報告
1.はじめに
当会は、平成17年度から大阪府の下水道事業に従事した者が中心に活動しています。
当会の目的は、会員自らが長年培った知識・経験を活かし、大阪府の流域下水道事業を支援するとともに、環境問題にも関心を継続して自己研鑽を図ることです。主な活動は、大阪府(流域下水道事務所)が実施する広報活動や環境教育などの取り組みをサポートすることです。
2.平成31(令和元)年度の活動概要
平成31年4月19日に平成最後の総会をマイドーム大阪にて開催しました。支援活動は、令和元年6月から恒例となっている出前講座、なぎさ体験田、中央・高槻MC見学会など順次実施しました。また、会員を対象として昨年度に引く続き研修会とともに、新たに施設見学会を企画開催しました。
(1)なぎさ体験田(東部流域下水道事務所)
渚水みらいセンターでの枚方市内の小学生を対象にした環境学習(高度処理水利用やお米の話しなどと田植えや稲刈りの農業体験)のお手伝いは、発足当初からの活動です。
2年ぶりとなる春の田植え(6月)、そして秋の稲刈り(10月)に、近隣の3小学校5年生7クラス約200名の参加があり、地元土地改良区や枚方市の皆さんとともにお手伝いしました。また、12月には土地改良区主催のなぎさ米試食会にも参加しました。
(2) 処理場体験ツアー(北部流域下水道事務所)
市民や子供を対象とする処理場体験ツアー(11月:中央水みらいセンター、2月:高槻水みらいセンター)では、微生物の顕微鏡観察やパックテスト、施設見学のお手伝いをしました。家族での申し込みが多く両センターで72組、162名の参加がありました。
(3) 出前講座(南部流域下水道事務所)
主に小学4年生を対象にした恒例の出前講座は、3市3校(松原市、貝塚市、羽曳野市)で実施されました。私たちは「下水道の役割」の授業やパックテストをお手伝いし、最後に「下水道博士」の認定書を授与、未来を担う子供たちの記憶に残ってくれたのではないでしょうか。
(4)現場見学会
初めて試みとして、9月に南部下水道事務所の協力を得て、南大阪湾岸・北部水みらいセンターで稼働した「過給式流動焼却炉205t/日」を見学しました。同施設は西日本最大級で非常にコンパクトながら省エネに優れ、温室効果ガスの大幅な削減を達成しており、従前の「溶融炉」との違いを実感したところです。
見学会の後、溶融炉建設にかかる「エース事業」を振り返る講演会を開催し、多くの現役職員にも参加いただきしました。講師は長年当該事業に係わられた大屋弘一氏、今だから話せる裏話など興味深い内容でした。
終了後は、現役職員も交え懇親会で締めくくりましたが、充実した会となりました。
(5)研修会
会員の自己研鑽を図るため、1月に研修会を実施しました。下水道室から2人の講師を迎えて、最近の下水道行政の現状をテーマに「下水道計画の話題」、「防災・安全、国土強靭化のための3か年対策」について講演していただきました。その後、懇親も兼ねて下水道室幹部の皆さんとの意見交換会を実施し、現役職員の今日的悩みについても共有化を図ることができました。
以上、平成31(令和元)年度はイベント合計12回、会員延べ130人が活動しました。
3.今年度の活動
令和元年は、自然災害もなく穏やかにスタートしたと思っていたところ、年度後半に新型コロナウィルス感染症が拡大してきました。当会の活動は、幸にも2月の高槻MCでの見学会まで無事終了することができました。しかしながら、令和2年度は4月早々に新型コロナウィルス感染症の「緊急事態宣言」が発出され、5月末には解除になったものの第2波、第3波も予測されることから、今なお予断を許さない状況にあります。そのため、恒例の総会開催を中止し、また小学生を対象とした府行事の実施も困難になっています。更に久し振りに大阪で開催予定だった「下水道展」も来夏に延期されました。今後も厳しい環境が続きますが、当会として可能な限り研修会など開催する予定です。引き続き、皆様のご支援・ご協力、会員各位の積極的な活動参加をお願いいたします。
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